山梨学院パブリシティセンター

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●天皇杯全日本サッカー選手権
~1回戦・山学大ペガサスは桐蔭横浜大と対戦~
~最後まで攻撃サッカーを貫くが力及ばず敗退~ 

天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会が9月16日に開幕し、2年連続3回目出場の山梨県代表の山梨学院大学ペガサスは神奈川県代表の桐蔭横浜大学とShonan BMWスタジアム平塚で対戦した。試合は開始早々から桐蔭横浜がサイドを大きく使ったポゼッションサッカーで試合の主導権を握る。前半7分に桐蔭横浜が先制するが、山学も徐々に相手のスピードに対応し、前線からのプレッシャーでボールを奪い攻撃に転じる。前半を0対1で折り返した山学は後半に入っても相手の攻勢を耐え、後半22分、山学がMF樋口希望の強烈なミドルシュートで同点に追いつく。一方で運動量の落ちない桐蔭横浜は攻撃の手を緩めず、セットプレーなどからさらに3点を追加。1対4で迎えた後半AT、山学はMF早坂卓巳の直接FKで一矢報いたが試合終了。山学は終盤力尽き2対4で敗れたが、強豪の格上相手に2得点するなど確かな手応えと自信をつかんだ試合となった。
 
 天皇杯サッカーは日本サッカー協会の1種登録のアマチュアチームからJリーグ加盟のプロチームまでが参加する日本最大のサッカートーナメントで日本サッカー最強を決める戦い。今年は第100回の記念大会だったが、新型コロナウイルスの影響で大会方式を変更。J1・2チーム、J2・J3各1チーム、アマチュアシード1チーム、都道県代表47チームの計52チームに規模が縮小され、3回戦までは地域ブロックごとに行われる。山梨県では、県代表を決める春季大会が中止となり、県協会で、昨年度の県1部リーグ優勝の山学大ペガサスが代表となることが決定された。山学大ペガサスは3・4年生中心で構成され、山梨県社会人リーグ1部に所属し、天皇杯には2年連続3回目の出場(山学大のトップチーム“ブレーブス”は東京都大学サッカーリーグ1部に参戦)。2013、19年に出場時はそれぞれ1点差で敗れ初戦敗退。対する桐蔭横浜大は2年連続4回目の出場で、関東大学サッカーリーグ1部に所属し、昨年度はインカレ準優勝の強豪。実力や試合経験にも勝る格上相手に厳しい戦いが予想されたが、ペガサスは一体感を持って試合に臨んだ。
 
試合前、山学大サッカー部の岩渕弘幹監督は「トップチーム以外は、これまでの編成を変え、同学年としての一体感や積極的に意見を出し合い、プレーの連携に活かすために学年ごとの編成に変えました。ペガサスは3・4年生で構成し、ペガサスの3年生にはトップチームに呼べる選手も在籍し、トップだと試合経験が限られるため、ペガサスで経験を積ませています。今年のトップには昨年ペガサスで経験を積んで成長した選手が昇格し、育成・強化の好循環を回しています。厳しい戦いになるとは思いますが、試合を通じて技術力・精神力のレベルアップを図り、次につながるよう、諦めずに最後まで戦って欲しいです」と期待を寄せた。

天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会 1回戦
≪山梨学院大ペガサスVS桐蔭横浜大学≫
2020.9.16 19:03kick off 会場:Shonan BMWスタジアム平塚
●山学大ペガサス 2 前半 0-1
後半 2-3
4 桐蔭横浜大学○
山学得点者:樋口希望(67分)、早坂卓巳(90+3分)

■前半序盤に失点、その後は猛攻をしのぐ
試合は前半開始早々から桐蔭横浜がサイドを大きく使ったポゼッションサッカーで試合の主導権を握る。前半7分、右サイドをスピードのあるドリブルで突破され、ゴール前にグラウンダーのクロスが入り、山学DF陣が対応できず、桐蔭横浜が先制。1点を追う山学は、前半10分過ぎからは相手の攻撃スピードに対応し、前線からのプレッシャーでボールを奪い攻撃に転じる。山学は失点しても最終ラインを上げ、ゴールへ向かう姿勢を崩さず自分たちの攻撃サッカーを貫く。前半19分には、カウンターから相手のファールを誘いFKのチャンスを得る。これをDF大山輝士(3年 湘南学院高)が直接ゴールを狙うがボールはポスト右へわずかに外れる。山学は枚数をかけたプレスで攻撃の芽を摘み、ボールを保持して前への推進力を強めるが、相手の的確なカバーリングで思うようなプレーができず、我慢の時間が続く。一方の桐蔭横浜は両サイドやラインの上げ下げなどを上手く使い、山学のスペースを引き出し、緩急をつけてビルドアップ。前半33分、桐蔭横浜に縦への突破を許し、ゴール前にカウンターで攻め込まれたが、山学GK辻岡拓真(3年 高松工芸高)が好セーブを見せ、得点を許さない。その後の猛攻も山学守備陣が体を張ってしのぎ、追加点を与えず0対1で前半を折り返す。
 
■後半は山学も攻撃サッカーで反撃
大会前の開幕記者会見で児玉征哉キャプテンは「攻めて勝つ。自分たちの力を全て出し切る」と意気込みを語り、攻撃サッカーを約束。その言葉通り、後半に入っても桐蔭横浜ペースで試合は進んだが、山学も相手のパスを奪うとショートカウンターで攻め、シュートで終わる姿勢を見せる。後半22分、山学の攻撃サッカーが実を結ぶ。中盤のMF小野真稔(3年 佐賀東高)からバイタルエリアに縦へと早いボールが入り、これをMF樋口希望(3年 山梨学院高)が受けると強烈なミドルシュートで同点に追いつく。しかし、その4分後の左CKのセットプレーを頭で合わされ失点し、勝ち越しを許す。経験に勝り運動量の落ちない桐蔭横浜は、攻撃の手を緩めず、山学は自陣でのプレーが増える。後半30分過ぎには、週末の県リーグをフル出場し、疲労が残るFW大塚創太郎(3年 山梨学院高)が足をつり、治療のため一時退場。すでに交代カードを使い切った山学は一人少ない10人の時間が続くが、集中力高く粘り強い守備でゴールを割らせない。38分にFW大塚がピッチに戻ったが、試合終盤の41分にクリアミスから失点し、2点ビハインドの展開。後半ATには再び左CKのセットプレーから得点を許し1対4。一方、山学は最後までゴールへの姿勢を崩さず、ボールをつなぎ、バイタルエリアでFKを獲得。これをMF早坂卓巳(4年 宮城県工業高)が直接ゴール左隅に決め、一矢報いる。試合は最後まで手に汗握る展開となったが山学が2対4で敗れ、初の初戦突破はならなかった。スタッツを見ると山学がシュート5本に対し桐蔭横浜は23本、CKは山学2本、桐蔭横浜9本と桐蔭横浜が圧倒的な攻撃力で試合の主導権を握ったが、山学も少ない好機をものにし2点を返した。試合終了後、強豪の格上相手に自分たちのサッカースタイルを貫き2得点を奪い、手応えや自信をつかんだ選手たちは、悔しさをにじませながらもすべてを出し切った晴れやかな表情でクールダウンに励んでいた。
 
試合後、ペガサスを指揮した五十嵐盤作監督は「早い時間に失点してしまい、想像以上に守備の時間が多くなってしまった。同点に追いつくために選手を動かしたが、結果として終盤に足がつるなど影響が出てしまった。そんな中でも選手それぞれの強みがチーム力として出せ、2点取れたのは大きかったと思います。自分たちも頑張ればやれるということを自信にしてこれからのプレーにつなげて欲しいです」と述べ、ペガサスの児玉征哉キャプテンは「どれだけやれるかという中で、粘り強く守ることはできたが、個の能力や体力の差は最後の結果に出てしまった。ただ、一人一人が戦う姿勢を最後まで欠けることなく全員で戦うことができたので、これからもチームとしてこの姿勢はつなげていきたい。きょうは一生忘れられない試合になり、いつかこういう相手に勝てるように成長していきたいと思います」と話し、敗戦を糧に前を向いた。同点弾を決めた樋口希望選手は「今日の試合で引退する選手もいる中で、格上相手にチャレンジャーとして最後まで死ぬ気で走ろうとみんなで話し合ってゲームに入りました。最後まで全員で諦めずにゲームを終えることができました」と試合を振り返り、得点シーンについては「自分が前に行くタイミングは相手のラインが崩れたあそこの場面しかなくて、ボールを受けたときに本多(啓佑)が(囮で)斜めに走ってくれて(空いたスペースに)自分がカットインしてあとは振り抜くだけでした。格上相手との試合を通じて、自分がこれからやるべきことははっきりしたので、きょうできなかった部分を明日からの練習で詰めていきたいです」と述べ、相手の猛攻を好セーブで何度も防いだGKの辻岡拓真選手は「ゲーム前から実力差があり、全力でいこうとチームで話をしていて、押し込まれていたが2点取れたのは良かった。キーパーとしてシュートブロックなど相手に通用する部分があり、この点は大きな収穫になりましたが、相手キーパーの方がレベルが一段も二段も上で、自分自身コーチングやハイボールの処理などは課題が残るので、さらに練習して細かく詰めてやっていきたいと思いました」と語り、試合内容に真摯に向き合い、さらなる飛躍を誓った。


文(Y.Y)、カメラ(平川大雪)2020.9.17