山梨学院パブリシティセンター
 
ソニー幼児教育支援プログラム
〜山梨学院幼稚園、最優秀園受賞。山梨県初の快挙〜
〜園児による米づくりの活動論文が高評価を得る〜

2018年度「ソニー幼児教育支援プログラム〜科学する心を育てる〜」の贈呈式が1月19日、東京・ソニー株式会社本社で行われ、山梨学院幼稚園が全国で2園だけに与えられる「最優秀園」を受賞した。この試みはソニー教育財団が「科学する心を育てる〜豊かな感性と創造性の芽生えを育む〜」をテーマに独自性のある教育実践や計画をまとめた論文を全国の幼稚園、保育園、認定こども園等から募集し、入選園には教育助成金を送り支援するもの。今回、山梨学院幼稚園は地域や家族、山梨県立考古博物館と連携して活動した年長児の米づくりの実践をまとめた論文「お米づくりから広がる子どもたちの世界」で多くの応募のなかから、「最優秀園」に選ばれた。今回のアクティブは、受賞の喜び、園児たちのお米づくりへの取り組み、新たな発見、子どもたちの成長などを聞いた。

いくつもの先進的幼児教育システムを実践する、山梨学院幼稚園の教育理念の一つに「遊びの中に智を育む」がある。遊びの中から見つける疑問や発見する楽しみを通して、子どもたちの知的好奇心、探求心を高め学びへと昇華していく。この特色は、ソニー教育財団の「ソニー幼児教育プログラム」の受賞でも証明されている。山梨学院幼稚園はこれまでに2013年、2015年度に優秀園賞(山梨県で唯一)、2012年、2014年、2016年、2017年度に奨励園と6年連続して受賞している。今回、2018年度には応募件数146件の中から、全国で2園しか選定されない山梨県初の「最優秀園」の栄誉に輝いた。研究代表者の田村優子副園長は「まさか『最優秀園』賞をいただいくとは思っていませんでしたので本当にうれしいです。現場で保育していると、どんなに良い教育をしていてもそのままにしておくと残るものが少なく、記録をすることにより自分たちの保育を振り返ったり、見えてくるものがあるので保育の質の向上の手だてになっています。記録することの大事さを感じています」と7年連続継続して応募する意義を話す。また、応募することで他園の取り組みも参考になると言う。

今回のテーマは、「お米づくりから広がる子どもたちの世界」。一見理科的に見える遊びだけに注目するのではなく、視野を大きく広げ、さまざまなつながり多方面に発展していく子どもたちの体験全体を振り返った。2017年5月に、たまたま園児の祖父が“お米の赤ちゃん”(苗)を持たせてくれたのをきっかけに始まった。『僕たちもお米を育てたい』との思いが5歳児(青組)に広がった。その思いを叶えようと保育者は、決まった栽培法がある稲作は、遊びのように活動できない。保育者自身が初心者で知識がないことを懸念したが、「学びの旬を逃がさない」「子ども自身の探究を応援する環境構成と、安易に答えを伝えないかかわり」を大切にする保育を実践した。バケツ栽培をした子どもたちは、土づくり、代かきから取り組み、地域の人たちの協力で苗や情報が集め、稲作の過程で米への探究を深めていった。さらに山梨県立考古博物館で古代米との出会いで、栽培することで身近な米(コシヒカリ)と古代米との違いに気づき、毎日の世話や観察、発見した虫への興味や稲を守る案山子作り、餅つき米ぬかでの染色などの体験を広げ、米の成長過程で多様な体験をした。県立考古博物館との連携で竪穴住居や稲刈りに用いた石包丁、土偶作りなど『古代』への興味を広げた。山梨学院幼稚園が2017年5月から翌年の3月にかけて行った長期にわたる活動の取り組みは「米づくりを入口」に、子どもたちに新たに多くの気づきをもたらした。

審査は、応募論文の書類審査に加え、上位入選園候補には訪問調査が行われ、厳正なる最終審査を経て入選が決定となる。田村副園長は「自分たちが気づかなかった良さを講評で書いてくださったり、“そういう視点で見てくださっていたんだ”と教員の励みになり、自信にもなります」。また、「訪問調査にいらしたときに子どもたちのことを主体的に遊んでいるとすごく評価してくれたことがまずはうれしかったです。自分の子どもたちが褒められ、先生たちの関りを見て素敵ですねと言ってくださったのが本当にうれしかった」と我が子のように喜んだ。審査講評では、長期にわたる活動をやり遂げることで育まれた「科学する心」は、子どもの中で実体験として残っていくという、実体験が成長に繋がる過程を明らかにした。保育者には主題についての考え方を進化させることに繋がる独創性のある実践だったと高く評価した。

米への興味や探究は、直接稲に関わるだけではなく関連する多様な活動や人との関わり(専門家や小学校教諭、祖父母)など、子どもの興味や得意なことをきっかけ(入口)に、体験や探究が深まったり広がったりして、子どもたちに「科学する心」が育まれることが明らかになった。山梨学院幼稚園では、この賞を糧にしてさらに幼児教育の質の向上に目指するという。
この賞を受けて、6月29日には「全国公開保育」が山梨学院幼稚園で開催されることが決定。全国の幼児教育関係者らと山梨学院幼稚園の教育理念の一つでもある「科学する心」をともに考えたいとしている。

文(K.F) 論文資料・写真提供(山梨学院幼稚園) 2019.2.2

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