山梨学院パブリシティセンター
 
アクティブ=トビタテ!留学JAPAN
〜山学高から吉村公介さんが採用され派遣〜
〜米国大学で国際起業家育成プログラムを研究〜

去る6月11日、文部科学省は「平成28年度官民協働海外留学支援制度〜トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム・高校生コース」における第2期派遣留学生の壮行会を開催した。この留学生支援事業は同省が昨年度企業などと共同で始めた。各分野で活躍する人たちや企業からの寄付などにより、海外留学を希望する大学生、高校生たちを支援するもの。高校生コース2期生はアカデミック(テイクオフ・ショート・ロング)、スポーツ・芸能、プロフェショナル、国際ボランティアの6つの分野で募集を行い、全国から2057人が応募。510人が採用され、山梨県内からは6人が同事業に選ばれた。壮行会は東日本エリアの生徒318人が出席。このうちアカデミック、スポーツ・芸能、プロフェショナル、国際ボランティアの各分野から1人ずつ、計4人が登壇し代表挨拶した。今回のアクティブは、代表挨拶者の一人、山梨学院高校英語科の吉村公介さん(3年)に事業参加の動機、留学への意気込み、海外への興味・関心、将来のことなど話を聞いた。

吉村公介さん(山梨学院高等学校・英語科3年 18歳)
甲斐市在住、家族は祖父母、父母、妹・弟2人・本人の8人家族。 
吉村さんは、今回の文部科学省の留学支援事業「トビタテ!留学JAPAN日本代表高校生コース」の応募総数2057人、採用510人の一人に選ばれた。吉村さんは米ペンシルバニア州リーハイ大学の『国際起業家育成プログラム』に7月2日から8月6日の日程で参加する。リーダーシップや企業スキルなどを、世界中から集まった20カ国以上の生徒、現地高校生60人とともに1ヶ月間学ぶ。内容は、いま社会に何が必要なのか、それをどうやってビジネスに繋げていくかを多方面から研究し、プレゼンテーションにまとめ、それを現地の起業家に発表するというもの。壮行会で吉村さんは「起業家精神やリーダーシップの在り方を徹底的に学び、その成果を地元山梨の中高生に伝え、世界へのチャンスを支援する活動をしたい」と決意を述べた。インタビューでは「一番魅力的に感じることは、世界の人と一緒にご飯を食べ、寝て、一緒に世界規模のことを考えていくことです」と留学を心待ちにしている。

「青年は荒野をめざす!」。五木寛之の1967年の著作を思い出した。青春、海外への放浪の旅、時代の息吹などを織り込んだ作品だ。それがきっかけになり1970年代になると若者にバックパッカーのブームが訪れ、若者は世界を目指した。海外への憧れが強かった時代だった。「海外で生活したい」「世界の文化を肌で感じたい」「海外の人と交流したい」人それぞれ違う思いで海外に飛び立った。また、当時はまだ金銭的理由などにより、留学生の数は少ない時代だった。豊かな時代になると学生たちも『世界で学びたい』と気持ちの余裕もあり、1990年代から2000年代初頭に大きく増加、2004年に8.3万人とピークに達したが、2011年に5.8万人と30%も減少した。一つの要因となる『若者の内向き志向』の風潮を懸念し、政府は、民間企業などと協力して2020年を目途に「留学生30万人計画」を立て大学等6万人から12万人、高校は3万人から6万人への倍増を目指している。今回の「平成28年度官民協働海外留学支援制度〜トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム・高校生コース」は、多様な分野においてリーダーシップを発揮し、世界で活躍しようとする、日本から世界に貢献しようとする意欲のある若者の留学を支援することで海外留学の機運を高めることを目的にしている。

吉村公介さんが海外を意識したのは中学2年に米国へ市の交換留学に参加した時。「まだ漠然とだったですけど、その時に生活や文化が違う海外への興味が沸きました」。もともと家庭がホストファミリーで留学生を受け入れる環境であり、今までに10数人の世界各国の留学生の世話をし、英語を日常的に使う機会にあった。山梨学院高でも留学生と積極的に交流し、海外への興味の下地はできていた。昨年暮れに山梨学院大国際リベラルアーツ学部を会場に開催されたハーバード大学、ロンドン大学の学生たちと英語で議論する『白熱イングリッシュキャンプ』にも参加、ますます世界標準に近づいている。

今回の応募のきっかけは「高校2年の時、フィンランドの教育が日本の教育と違うことを知り留学しました。それは、自分で考えて発言しないと授業が進まないというもので、自分から発言する機会が少ない日本の環境に帰ってきて、そこで自分たちで行動しなければ、何も起こらないし、自分で何かを起こそうとする場を作ることを大切にしようと思いました。自分たちで考えて活動できる場というものが、起業家(アントレプレナー)精神と重なっている部分があると思い、自分が海外に行きたいという意思と、リーハイ大学が主催するプログラムがアントレプレナーシップを学ぶものだったので応募しました」と話した。

留学で得た大きなことは、の問いには「人生の経験というか、誰も助けてくれないし、学校の先生も助けてくれない、誰も日本語は話さない。精神的にも追い詰められる状況の中で気付いたことは『それでも留学を楽しんでいる。俺って成長しているんだ』。勉強以外のことで知れたことです」と自分の力で現状を突き破ることの大切さだった。吉村さんの学校生活も充実している。熊本地震被災者への募金活動やシリア内戦で特産品のアレッポ石鹸の生産危機をニュースで知るとそれを直接現地から買い付け、先日の学園祭で販売して現地の生産者の支援を行うなど、自分たちはいま何ができるかを考え活動、実践している。

将来は「海外で働きたいという夢があって、日本の大学も海外に視点を置いたところに入りたいと思っており、その先は世界と世界を繋げるような仕事をしていきたい。人のためになるような貿易関係などを考えています」と将来への展望は広がる.

若者の数が減っているのも問題だが、世界を向く学生が減っていることは残念なことである。「若いうちに広い世界を見てやろう」「海外で学びグローバルな知識を身につけよう」とする若者が増えてほしい。今回紹介した吉村さんのバイタリティと実行力は自身の意図した“世界”を必ずや手にすることだろう。

文(K.F) 写真提供:山梨学院高校 2016.6.28
アルバム壮行会

Copyright (C) 2010 YGUPC. All Rights Reserved.