山梨学院パブリシティセンター
 
第十七回酒折連歌賞 大賞・文部科学大臣賞
〜山梨学院高校1年、今村光臣さん大賞に輝く〜
〜国内外、応募31,251句の中から受賞〜

応募総数31,251句から大賞に選ばれた。今年度の酒折連歌賞一般部門の大賞・文部科学大臣賞を受賞したのは、山梨学院大学附属高校に通う今村光臣さん(高1)。酒折連歌賞は五・七・七の問いの片歌に対して五・七・七の答えの片歌で返す問答形式の歌遊び。用意された5句の「問いの片歌」から1句選びを「答えの片歌」を応募する。今村さんは「自転車のギヤを一段あげよう今朝は」の問いの片歌に対して「立ち漕ぎでアンナプルナを上りきるため」と答えの片歌を詠んだ。選考委員の選評では、「思い切り飛躍したプランに驚きました。立ち漕ぎでもとうてい無理ですが、無理に挑むのが詩のいいところ。『さあ、どんなチャレンジをしますか』」という問いを詩の楽しさにしたところを高く評価した。今回のアクティブでは、今村さんに受賞の喜びや句に込めた思い、発想の原点などを聞いた。

今村光臣さん(山梨学院大学附属高校1年 16歳) 甲斐市(旧敷島町)出身。
今村光臣さんは、山梨学院中学校1年の時から応募し続け、4年目で大賞という快挙を成し遂げた。「俳句などよりマイナーな部分があると思うのですけど、散文詩的なところがあるのかなと感じています。自由に変化や展開ができるのが面白いです」と連歌の魅力を語る。

酒折連歌賞は山梨学院大のある酒折の地が連歌発祥の地にちなみ、連歌の普及、文学の振興、文化の創造を推進しようと1998年(平成10年)、山梨学院大が母体になり、創設された。「古事記」に登場する倭建命(日本武尊)と御火焼(かがり火役)の老人との問答にちなみ、五・七・七の問いの片歌に対して五・七・七の答えの片歌で返す問答形式の歌遊び。伝統を現代に活かそうという試みも今回で第十七回を数える。毎回多くの応募句数があり、人気の高さが窺える。選考委員は、歌人で山梨文学館館長の三枝昂之さん、俳人の宇多喜代子さん、俳人・井上康明さん、歌人・今野寿美さん、歌人・もりまりこさん、作家の辻村深月さんの6人が務めた。今村さんは、三枝昂之さんの「自転車のギヤを一段あげよう今朝は」の問いの片歌に対して「立ち漕ぎでアンナプルナを上りきるため」と答えの片歌を詠んだ。国内外から前回より2,500句余り多い応募数31,251句の中から大賞に輝いた。

今村さんは「学校の授業の一環で中学校1年から毎年句を作って応募していて、1度も何の賞には入ったことがなかったので正直うれしい。受賞は友人から『名前が新聞に出ているよ』と聞いて知りました。でも作っている時はまさか入るとは思っていませんでした。こんなに大きな賞だったとは。分りやすかったのが良かったですかね」と喜びを語り、「反響はすごかったです。会ったこともない親戚の人からも『おめでとう』と言われた」と笑った。選評で「なんとアンナプルナに挑むため。思いっきり飛躍したプランに驚きました」と高校生らしい発想を絶賛された句については、「山梨は険しい山に囲まれていて、いつもきれいだなと思って見ていました。句に雪山の名前をどうしても入れたかった。それでどんな山を入れるか調べていた時に『アンナプルナ』に行き当たり、その音の響きとリズム感が句にすっきり当てはまった」と句の発想を解き明かした。アンナプルナは、ネパール・ヒマラヤ山系の中央部に位置し、人類が足跡を刻んだ初めての8000m級の山。最も危険な山といわれている。

山梨学院中・高校をかつて取材して今村さんの存在を知る筆者は、今村さんが県内や学内の弁論大会に出場するなど自身の主義主張をはっきり述べる活発な印象を持っていたが、「普段は目立たない方だと思います」と自身を評する。現在、特進コースに在籍。将来の進路を聞くと「国語など文系の方ができるんですが、興味があるのは古典物理なので志望は理系にしています」と国語が得意と話すように、今回の句でも言葉選びのセンスの良さが垣間見られた。次に向けては、「今回も狙って書いたものではないので、最初は何を詠んでいいか分らなかったですけど、毎年やっている間にあやふやな気持ちで書いたものは伝わらないと思い、読んだ人がイメージしやすいものを意識して書きました。これからもその気持ちを忘れずに取り組みます」と話した。
上位5句の表彰式は2月21日(日)、山梨学院広報スタジオで行われる。

山梨学院関係では、一般部門の入選者に渡辺若菜さん(高3)、優秀賞に野澤良太さん(高2)、大柴拓真さん・加々美瑠菜さん・小泉陽菜さん・山田一誓さん(高1)、戸田朝日さん(中2)、田中芳和さん(小6)。
アルテア部門(小・中・高の作品対象)では、佳作に端愛理さん(高3)、西海悠介さん・深澤明日香さん(高1)、波木井彩美さん(中1)、宍戸優希さん(小6)がそれぞれ受賞した。

文(K.F) 2016.2.10
100選の詳細及び選評は酒折連歌賞HP 

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